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NPO SANA SANA(サーナ サーナ)

公開日 2022年09月17日

更新日 2022年09月17日

説明: Image result for ザンビア 地図 NPO SANA SANA(サーナ サーナ)

 非営利活動団体SANA SANAは、アフリカザンビア共和国の女性たちや福祉団体の活動を応援しています。彼らが作った作品を現地で買いつけて日本で販売したり、日本でチテンゲと呼ばれるカラフルなアフリカの布で小物を作って販売し、その売り上げをザンビアに届けたりしています。ザンビアの人たちの今を楽しむ明るい笑顔や、どこまでも続くザンビアの青い空や大自然など、ザンビアの魅力を日本に伝えたいと思っています。

 

<ザンビアとは…>

 ザンビアは、アフリカ大陸の南部に位置しています。人口は1,838万人(2020年:世銀)、面積は752.61㎢で日本の約2倍の大きです。季節は雨季と乾季の2季で、12月から4月が雨季、5月から8月が乾季です。乾季の間は、一滴も雨が降らず、天気予報を気にする必要がありません。大地が乾き、草花が枯れた乾季から雨季になると一気に緑が芽吹いて、その景色も一変します。首都ルサカの標高は1,272メートルで、ルサカの1月の平均気温は21℃、7月の平均気温は16℃と、アフリカでも高地であるため年間通してしのぎやすい気候です。“アフリカ=暑い”というイメージがあると思いますが、乾季には息が白くなるほど寒くなることもあったり、私たちが抱くイメージとは異なることが沢山あります。

 ザンビアは73の民族があり、民族ごとに言語も異なりますが、一度も内戦が起こったことのない平和な国です。2018年に発表された世界平和度指数ランキングでは、アフリカでもっとも平和な国の一つとして評価されています。また、世界三大瀑布であるビクトリアの滝があることでも知られており、国立公園が点在するなど、大自然も多く残っています。ザンビアのどこまでも続く青い澄んだ空や、そこに浮かぶ白い雲を見ていると、日々の悩みはどこかに消え、また、ザンビアの人々の笑顔と優しさは私たちの心を癒してくれます。

 

<NPO SANA SANAの活動は?>

1.ザンビアの福祉団体の支援

 ザンビアの福祉団体などが作った作品を現地で買い付け、それを日本で販売することをメインに活動しています。チテンゲと呼ばれるザンビアのカラフルな布で作られたポーチやシュシュなどの小物、一つ一つ絵付けされたホーローのカップや、紙で作られたネックレスやコーヒートレーなど、現地の人の手作りの作品を販売しています。ご自身の生活も大変な状況であるにも関わらず、地域の保健衛生ために活動しているヘルスボランティアさんや、子どもが学校に通うために必要な現金収入を得るために、お母さんたちが作っている品物などです。一つ一つ手作りなため、縫い目が曲がっていたり、大きさが均一でなかったりしますが、それがザンビアらしさでもあり、このような活動を通して、作り手の想いを日本に届けています。

 

2.独自事業など

 NPO SANA SANAの役員がザンビアに行って、現地で買ってきた商品や、日本でチテンゲを使った小物を作り、三鷹中央通り商店街で実施されるM-マルシェや三鷹市内のイベントを中心に販売しています。コロナ禍でイベントが中止されていた時は、フェイスブックなどのSNSを通じてチテンゲマスクを販売したり、武蔵野市にあるCafeパステルぱれっとに商品を置かせてもらって販売活動を継続していました。このようにして得られた収益の多くは現地の福祉団体などに寄付したり、一部は私たちNPOの活動資金に充てています。

 

3.日本とザンビアの架け橋

 ザンビアは、国民の多くが一日1.9ドル未満で生活している深刻な貧困問題を抱えた国です。首都ルサカは、高層ビルが建設され、大きなショッピングモールが複数あり、上下水道も整っていますが、都市部のコンパウンド(住宅が密集した貧困地域)や村ではインフラも整っておらず、多くの人が井戸水を利用するために下痢やコレラなどの感染症に脅かされながら生活しています。また、医療も十分ではなく、何時間も歩かないと医療機関にアクセスできない人も沢山います。具合が悪い中、数時間歩いてやっとクリニックに到着しても、小さなクリニックには医者がいないことがほとんどで、そこで対応できないと大きな病院に搬送する必要がありますが、救急車の数が足りなかったり、救急車のガソリンがないなどの理由で救える命が救えない現実もあります。何とか医療にアクセスできたとしでも、薬がないとか、血圧計の電池がないとか、物が不足していて十分な治療を受けられないことも多くあります。

生活が便利でなくても、物が潤沢になくても、予定通りに事が進まなくても、ザンビアの人々は、“” “その時” を“楽しんで”生活しています。周りと比べず自分のペースで、時間に追われず、何とかなるさとゆったり構える。そんなおおらかな気持ちで過ごせるのは、大自然と共に生きてきいるからこそなのかもしれません。私たちは、そんなザンビアの魅力を日本に伝え、日本とザンビアをつなぐ架け橋になりたいと思って活動しています。

 

NPO SANA SANAが応援している団体は?
1.ヘルスセンターに所属するコミュニティボランティアさん

 ザンビアのヘルスセンターにはコミュニティボランティアさんが所属し、妊産婦や乳幼児の健診、日々の診療業務の補助や戸別訪問による保健指導などを行っています。ほとんど無償での活動ですが、それだけでなく、活動の予算も国内外の支援団体からの寄付に頼っている現状があります。カブエ郡にあるカトンドヘルスセンターとマクルルヘルスセンターのボランティアさんたちは、自分たちのボランティア活動の資金を確保するために、自分たちの生活やボランティア活動の合間を縫って、カラフルなアフリカの布であるチテンゲを使った小物を作成し、販売しています。

 

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2. 農家の女性グループ

 ザンビアは、農業が産業の中心ですが、機械化が進んでいない小規模農業がほとんどです。そのため、雨季の雨水を利用して農業を行っており、雨の全く降らない乾季には農業ができず、現金収入が途絶えてしまいます。ザンビア北部のマンサという町で農業支援の活動していたJICAの青年海外協力隊員が、村の農家の女性たちに、乾季の間の現金収入の手段として、チテンゲというアフリカの伝統的な布を使った小物を作ることを提案しました。普段は農業を生業としている女性たちが、ひと針ひと針手縫いで作っています。日本でも受け入れられる仕上がりになるまで、時間をかけて丁寧に伝え、試行錯誤を繰り返して出来上がったカラフルな作品は、見ているだけでも元気をもらえますす。

 

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3. 学校に通う子どもを持つ母親たちのグループ

 ザンビアの公立の学校の学費は無料ですが、学費以外に制服代やPTA会費などのお金が必要です。それらの支払いができずに学校に行かれなかったり、家族のために働かざるを得ないために、学校に行かれない子どもたちも沢山います。ザンビアの南部、トゥグワシャという町に教師として派遣されたJICAの青年海外協力隊員が、子どもたちに教育を受ける機会が確保されるように、学校に通う子どものいる母親に対して、現金収入を得るための手段としてチテンゲというアフリカの伝統的な布で小物を作ることを提案しました。お母さんたちが一生懸命に作った小物たちには、子どもたちが学校に通って教育を受けられるようにと願いが込められています。

 

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4. HIV/AIDSや孤児の学習施設や孤児院(Cornersotne of hope zambia、Nansa Village)

 ザンビアの首都ルサカには、貧困や虐待などの理由で家から出て路上で生活せざるを得ない子どもたちがいます。乾季でも朝夕は涼しく、雨季には息が白くなるほど寒くなるザンビアでの路上生活はとても過酷です。飢えや寒さ、寂しさや苦しみなどから逃避するために、薬に手を出す子どもたちもいます。そのような子どもたちに、温かい食事と安心して眠れる場所を提供するためNansa Villageという孤児院があります。その孤児院を運営していた団体が、コンパウンドと呼ばれる貧困層が生活する地域で、HIV/AIDS孤児に勉強の機会を与えるための学習支援施設を開設しました。勉強の機会の提供だけでなく、給食の提供やその子どもの家族への食糧支援も実施ています。NPO SANA SANAでは、日本で使わなくなったソロバンを届けたり、新しい教室の建設の支援などを行っています。

 

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5. 障害児の補装具などを作成する福祉団体(APTERS)

 福祉制度がまだ十分に整っていないザンビアでは、障がいを持った人への公的支援がほとんどありません。APTERSでは、障がいを持った人が、障がい児の補助具を段ボールを材料にして作成し、彼らの生活向上のために働いています。公のサポートなしで実施しているこの事業を成り立たせるため、段ボールなどの紙を活用してネックレスなどのアクセサリーやコーヒートレーなどの商品を作成し、販売しています。NPO SANA SANAでは、それらの商品を買い取って日本で販売しています。

 

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★ Cornerstone of Hope Zambia:HIV/AIDSの孤児たちの学習施設

 ザンビアの首都ルサカのコンパウンド(貧困層が多く生活する地域)で、HIV/AIDSの孤児や自身がHIV/AIDSである子どもたちの学習施設を開設し、無料で学習の機会を提供しています。数人の生徒から始めた学習施設は、現在では生徒の人数も増え、彼らに制服や給食も提供しています。コロナ禍で、学習施設を閉鎖させざるを得なかったときには、子どもたちのいる家庭を訪問したり、食料支援なども行っていました。さらに、より多くの子どもたちを支援していかれるよう、敷地内に教室を増やしていく計画があるそうです。

 

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<お知らせ>

☆ 私たちの商品が、成田国際空港と関西国際空港の「一村一品マーケット」で販売されています。

☆ 10月29日(土)に「NPO SANA SANAハロウィン祭り(仮称)」を実施する予定です。新型コロナウィルスの感染拡大状況などを加味して実施を決定する予定としております。イベントの中で、ザンビアの孤児院とインターネットでつないで、直接やり取りをしたいと思っています。ご興味のある方は、nposanasana@yahoo.co.jpにご連絡ください。メールをいただいた方には、詳細が決まり次第お知らせいたします。

 

“SANA SANA(サーナサーナ)”とは、ザンビアの現地語の一つであるベンバ語で、「たくさん、いっぱい」という意味です。「元気?食べてる?」という挨拶に対して、「沢山食べてるよ、元気だよ。」という意味での返答に使われます。私たちの活動を通して、ザンビアの人達の心が満ち足りて元気になり、私たち自身も同様に幸せであること、お互いに“SANA SANA(サーナサーナ)”と言い合えるような関係づくりをしたいという思いで名付けて活動をしています

 

<連絡先> nposanasana@yahoo.co.jp